【読書】『習慣の力』でやりたい事を手に入れる
習慣を変えたいと思う人の実用書
読み手の目的によって必要な部分が明確に異なる本
この本を読む時に読み手の目的によって2つの読み方ができます。
一つは習慣を変えたい人(もしくは習慣を手に入れたい人)。もう一つは習慣を科学的に勉強したい人です。
ビジネス書ですので推測ですがこの本を手に取る人はなんだかの習慣があって(または習慣を付けたくて)その方法を手に入れたい人が大半なのではないかな?と思います。
前者の習慣を変えたい人(もしくは習慣を手に入れたい人)には詳しくHow toが書かれています。(といってもかなり簡単な原則ですが強力)
後者の方は雑学としての読み物としても面白いのでおすすめできると思います。
どちらかというと前者向けに書かれている本であるとは思います。
結論だけ知りたければ最後の「エピローグ」を読んでください。
本書は380ページからなるビジネス書としてはボリュームがある部類に入ります。
しかし訳本にありがちな事例たっぷりの本ですので、結論だけ知りたければ最後のエピローグの約15ページに集約されています。
ここに習慣を変えるHow toが書かれていますので、これを実行するだけでも習慣をチェンジすることは可能だと思います。
習慣というのは大きく分けると2つあって、一つは良い習慣。もう一つは悪い習慣です。
良い習慣というのは、毎日健康の為に運動をしたり、毎日勉強をしたり、自信にとってプラスになることです。
悪い習慣というのは、禁煙したいのにできないとか、ついつい食べ過ぎたりとかいった自信にとってマイナスに働く習慣です。
本書ではこの2つの習慣はどちらも同じ仕組みでできていて、良い習慣を増やす事も悪い習慣を減らす事も本質的には同じであると考えています。
さらにこれらを達成する方法も書かれています。(これが最後のエピローグの15ページ分にまとめてあります。)
keyとなる大切なことは2つだけ
本書で習慣を作るものの重要なことは2つあります。
・’’キーストーン・ハビット’’:これは要となる習慣のことを言っています。
習慣のループ:習慣のおこるメカニズムは全て3つの因子のループによって起きているとうこと。
【きっかけ=>ルーチン=>報酬】
この2つの事が380ページにわたって事例をつかって説明がされています。
大きく分けて3つのテーマ
本書は「習慣の力」ということで結果的には習慣を変える方法も書かれていますが、大きく分けて3つの集団についてかかれています。
・個人の習慣
・企業の習慣
・社会の習慣
いずれも個から社会へと大きくなっていくのですが、読者はおそらくですが1番目の個人の習慣がまずは一番知りたいのではないでしょうか。
企業経営者や一つの部署をまとめているような立場の方は2つ目も役に立つと思います。
3つ目の社会については私には刺さりませんでしたので軽く流し読みをしました。
個人については自信の悪習慣から企業のマーケティングになぜはまるのか?といった内容も面白いものがかかれています。
企業の習慣については、大きく分けて2つで一つは企業の内面の習慣。一つの習慣を変える事によって企業全体の業績の向上やその大切さがかかれています。
企業活動はこれが全てでは無いとは思いますが企業内部に向けても戦略はフォーカスすることの重要性がわかると思います。
また事例も製造業であるアルコアやBtoC企業であるスターバックスが題材にもなっていますので読みやすいのではないでしょうか。
もう一つはデータベースマーケティングについて物を売るにはどのような習慣のループを消費者に取らせると物が売れるのか?しかしこれは昔から言われていますが、近年では個人の趣味思考が多様化し、One to Oneにならなくてはいけなくなってしまいました。
この辺りがデータとどのように結びつくのかという下りが面白いかと思います。
私の結論は良い実用書だった
良い習慣を手に入れたい、悪い習慣を取り除きたい。けど意思が弱くてできない。と思う人にはとても良い「実用書」であると思います。
ただし、ここに書かれているちょこっと(ほんとうにちょこっと)面倒なこともできる意思も持っていない人にはお勧め出来ませんが、おおむね良い本であると思いますし、実際にやったら成果がでるのではないでしょうか。
良い習慣を1900円で手に入れる事ができたら安いものですね。
アマゾンのページには作者の動画もついていますので、そちらでおおよそ何が書かれているか、読むと何が手に入れられるかがわかりますので見てみてください。
- 作者: チャールズ・デュヒッグ,渡会圭子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/04/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (2件) を見る