ジョン・キム著「時間に支配されない人生」が苦行であった件について
ジョン・キムさんは私の好きな作家でした。
前作の「媚びない人生」にはとても感銘を受けましたし、今でも2回以上読んでも良いなと思わせる本の一つです。
「時間に支配されない人生」を読みはじめてみた。
発売日に会社の近所の小さな本屋で聞いて、「うちでは扱ってない」といわれ、無いと言われたら更に読みたい衝動が強くなり、他の大型書店まで行ってやっと手に入れ、さぁカフェにいって読むぞ〜と気合いを入れて、コーヒー片手に読み始めました。
頭の中に入ってこない
ずっと読み進んでいってもなぜか頭の中に入ってこない。
「なぜ?」私もわかりませんでした。
前作の「媚びない人生」で感銘を受けた私は、そんな事は無いはず!と思いながら読み進める。
しかし、頭の中に入ってこない。
頭に入ってこなかった3つの理由
なんとか3分の1までよんでみたけどちょっと苦痛になってきたのでここで塩漬けにすることにした。
なぜだろうと考え、たどり着いた理由は3つあった。
主張に対して根拠がしめされていない
主張に対してその根拠が示されない為違和感を感じる。
エッセイなのでそれでも良い。かもしれないが、ビジネスパーソンが読んでいるだろうから、もう少し「なぜなら」が欲しいと感じました。
その結果、尻切れとんぼのような文章になっていて、頭の中に’’すぅー’’と入ってこないのです。
商業出版なのでページ数の関係もあって書ききれないこともあるのでしょう。
データが欲しいとはこの手の本に求めてもナンセンスなので実体験でも良いので書いて欲しかった。
ソーシャルメディア上で褒められ過ぎ
WEB系の仕事をしているのでソーシャルメディアを一般の人よりも見ると思う。
私がまずこの本を知ったのは、友人のFacebookのポストからだ。
他にもまだ発売される前からさも良い本であろうというコメントがあちらこちらで見られた。
それに加えて、本田直之さんの書き込みとそれに対する他の人のコメントを見てさらに違和感を覚えた。
彼(本田さん)にとっては素直に良い物は良いと書き込みをしているのだと思う。
しかし物事のベタ褒め(特にソーシャルメディア)は少し嫌気がする。
ステマか?なんて思うのは嫌なやつでしょうか。
自分が天邪鬼なのか、へそ曲がりなのか、褒められすぎるものは嫌になるということもある。
それよりも本書に対して自分の中で事前期待が高くなりすぎてしまったのだと思う。
読者ニーズを考え過ぎ
「時間」というテーマはビジネス書の中ではメジャーなテーマである。
ジョン・キムさんと言えばなんだか雲の上の人のような感じを持っていたのだけど、メジャーテーマを取り扱うことで前作では「媚びない」がタイトルなのに今回は読者に媚びてニーズをとらえすぎたのではないか?と思う。
それによって小さくまとまってしまっていて、本当はもっと大きいことが言いたかったのでは無いか?と感じた。
ビジネス書の著者としてはレベル感が一段下がった感じがした。(なんだかフォ●●●出版のような・・。)
というわけで以上3つがなんだか違和感を感じずには居られなく、読む事が途中で苦痛になってしまい、なんだか小学生のときに嫌で仕方なかった学校の宿題をしているような感覚に陥った。
ま、でも書いてある事は真っ当でとてもよいことなので、人の意見を素直に聞くというのは重要だと思い、少し寝かしてからこの苦行にまた挑もうと思います。
その時にはまた違う感覚になっている事を期待して。